Somua S-35 戦車 CG 制作日記

07/10/20

装甲カバーを着けたのでせっかく作った足回りも見えなくなりました。それがわかっていてわざわざサスペンション部分を作るのは、 昔のエレールのキットも近年の Airedale Castings のキットも同じで、模型の約束事というか、モデラー心理というか、そういうものです。 もっとも今回は装甲カバーを作るときのガイドという意味もありました。ちょっと形が捉えにくい装甲カバーを作っていて、 どこかで足回りと装甲カバーが干渉して突き破ったりした場合、どこかで間違ったのだと気づくというわけです。

脆弱な足回りを、薄いとはいえ装甲板で覆うことで少しでも保護しようとしたものでしょうが、整備性が悪くなったり、異物を巻き込んだりという デメリットがあるためか、この時代にはこういうスタイルはもう流行らなくなっており、すこし時代遅れの雰囲気をこの戦車に与えています。 このあとの時代には、戦車のサスペンションはトーションバー(ねじれ棒)式が主流になり、ばねの部分は車体内部の床下に配置されることが多くなるので こういう方式をとる必要も薄れたのではないかと思います。

ドイツ軍に撃破された車両の写真のなかには、この装甲カバーが吹き飛んでしまったものがときどき見られ、 乗員の恐ろしい運命を暗示するかのようです。