08/8/24
以前97式中戦車の砲塔キューポラのペリスコープとそのカバーの形状がよくわからないということを書いたのですが、 その後、それをご覧になった日本戦車研究家で若獅子神社HPの管理人の日向昭了氏が、ありがたくもそのあたりの写真資料を送ってくださいました。 これらはオーストラリアに現存する47mm砲型(新砲塔チハ)の写真で、ペリスコープはキューポラではなく砲塔天板に取り付けられて いるのですが、ペリスコープそのものは私が作っている57mm砲型のものとほぼ同じではないかと 思われます。日向氏の承諾を得てその一部をここに掲載させていただきます。三枚目の写真は砲塔内部を撮った貴重なもので、ペリスコープ基部は完全な状態ではないようですが (というよりスペースがないことから57mm砲型にはついている板状の部分がこの型ではついていないと考えられる)非常に参考になりました。
ハッチを開けるとハッチカバー裏側に見えるペリスコープ基部は、日向氏に送っていただいた写真を始めいろいろな写真を見比べながら推測もまじえなんとか作りました。 かなりごまかしも入っていますが、いまのところしかたがないと思っています。このペリスコープ基部は、実車写真では車体より暗い色に 写っている場合が多く、黒っぽい色に塗ってあったのかもしれないと思いとりあえずそういう色にしました。また、ハッチ裏面は、多くの模型作例では車体内部色の白に塗られていますが、実車写真では車体と同じくらいの明度であることが多く、一応車体色と同じにしてあります。
ペリスコープのカバーも若干手を加えました。
ファインモールドの最新作「九七式中戦車[チハ]・57mm砲装備・新車台」も、CG制作の資料として活用すべく期待していました。私は見逃したのですが、 ファインモールド社が最近NHKのTV番組の取材を受けた際、社長の鈴木邦宏氏が砲塔ハッチについて語っておられたという情報をウェブ上 のあちこちで目にしたこともあって、かなりの程度までハッチ裏が再現されているに違いないと思っていました。 入手してみると、たしかに1/35の模型としては十分な程度に再現されていましたが、私が期待したほどではありませんでした。 まあそこまで期待するのは無理というものでしょう。私もCGの資料にしようなどという考えが無く単に模型として作るためならこれで十分満足したはずです。
ハッチカバーに取り付けた状態。よく考えずにペリスコープのカバーをこの向きで接着してしまいましたが、実車写真ではハッチが開いている場合 必ずこれと反対の向き(上のCGのような状態、つまりハッチをUの字と見た場合ペリスコープの小窓がUの字の開いている方を向く)になっているので、この写真とは反対の向きにすべきだったかもしれません。CGならいくらでも 修正できますが模型は一度接着してしまうとどうにもなりません。作り始めたばかりなのにいきなり失敗か?トホホ・・・ (ハッチを閉じるなら360度いかなる向きにしても問題ありません)