07/9/28
不鮮明な写真をいろいろ見比べた結果、だいたいこんな感じではないかと推測するに至りました。 このように上に向かって開く蓋がついていて、これを開くと穴があって、そこからペリスコープが覗くようになっているのではないかと思います。 当然この山高帽ごと360度回転するようになっているのでしょう。 間違っているかもしれませんが、タミヤ MM No.75 のボックスアートも同様の解釈をとっていたように見えるので、大きく外してはいないのではないかと思います。
ちなみに靖国神社の遊就館の車両 のキューポラ上部や鉢巻アンテナなどはあとから作ったもので、本物とはかなり形が違っていて参考になりません。
若獅子神社の車両や サイパンの展示車両でもこの部分は失われているようです。
ところで97式戦車のキューポラのペリスコープは普通のペリスコープではなく「パノラマ眼鏡」というものだそうで、 ここ(WarBirds: AnsQ過去ログ/車両関係640)に
キューポラのパノラマ鏡は潜望鏡のように覗き込むのでなく画像をキューポラ内に投射する仕掛けのようですので
とあります。これを聞いただけでなんだかあまり役に立ちそうにない感じがします。(この時代にそんなことをやろうとした意欲には感動しますが)
実際この山高帽型の部分をはずしてしまって、ハッチカバーに丸い穴があいた状態で使われている車両の写真も多く、それほど有用な装備ではなかったことを示すのではないかと思います。
問題はハッチカバー裏側の細部(この「パノラマ眼鏡」の基部・操作部分)がはっきりわかる資料がないことです。例によって戦車兵を乗せるつもりなので、ハッチを開けないわけにはいかず、なんとかそれらしく作るしかありません。